住宅金融術

建物は建てられても予算が足りない!?見落としがちな「地盤改良費用」に注意して後悔しない家づくりを!

家づくりで見落とされがちな“地盤改良費用”とは

注文住宅を建てるとき、多くの人は建物本体や外構、住宅設備などに注目しがちですが、実は意外と見落とされがちなのが「地盤改良費用」です。土地によっては必ずしも必要とは限らないため、検討段階で考慮されないことが多いのですが、場合によっては数十万円単位の費用が発生することもあります。家を建てるうえで欠かせない基盤となる部分なので、早い段階から意識しておくことが大切です。

なぜ地盤改良が必要になるのか

地盤改良とは、建物を安全に建てるために地盤の強さを補強する工事です。もし地盤が軟弱なまま建ててしまうと、建物が傾いたり、地盤沈下が発生したりする恐れがあります。地盤調査の結果によっては、表層改良・柱状改良・鋼管杭工法などの地盤改良工事が必要と判断されます。どの工法になるかは土地の状況によって異なるため、最初の調査がとても重要になります。

地盤改良費用はいつ・どうやってわかる?

地盤改良が必要かどうか、そしてどのくらいの費用がかかるかは、一般的に土地購入後に行われる「地盤調査」の結果で初めてわかります。そのため、土地購入前には正確な見積もりを出すことができません。つまり、予算計画の中にあらかじめ“地盤改良にかかるかもしれない金額”を見込んでおくことが重要です。見込んでいないと、いざ建築を始めようとした段階で予算が不足してしまうリスクがあります。

地盤改良費用の相場と変動要因

地盤改良にかかる費用は、土地の地質や地盤の深さ、建物の重さなどにより大きく変わります。広い土地であったり、改良の深さが必要な場合は費用も上がります。また、地盤が比較的良好なエリアでは改良の必要がないこともありますが、あくまで目安であり、実際の判断は地盤調査の結果次第となります。こうした不確定要素が多いため、余裕を持った予算設定が求められます。

購入前にできる対策とは

地盤改良の可能性を完全に予測することはできませんが、購入を検討している土地がある場合は、その周辺の地盤傾向や過去の改良実績を工務店や不動産会社に確認することができます。また、土地によっては売主側で地盤調査を済ませているケースもあるため、その情報があれば参考にすると良いでしょう。地盤の良し悪しは地図や周辺環境でもある程度判断できる場合があります。

地盤は見えないけれど、家の安全を左右する大切な要素

地盤は建物の見た目には直接関係ないため、予算が厳しい場合には後回しにされがちです。しかし、どれだけ立派な家を建てても、その土台が不安定では本末転倒です。安全に長く暮らせる家づくりのためには、地盤の状態をしっかり確認し、必要な補強を行うことがとても重要です。見えない部分だからこそ、きちんと対策を取っておきたいところです。

地盤改良費用は予算に含めておくのが安心

家づくりの資金計画には、どうしても目に見える部分に目が行きがちですが、地盤改良費用のような“隠れた必要経費”をあらかじめ見込んでおくことが、計画の成功につながります。「うちは地盤が大丈夫だろう」と思い込まず、あくまで“必要になるかもしれない”という前提で準備を進めることが、後悔しないための第一歩です。家の安全を支える大切な工事として、しっかりと意識しておきましょう。

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