外構工事ってそもそも何をするの?
注文住宅の打ち合わせでは、どうしても間取りや内装に意識が向きがちですが、実は見落としやすいのが「外構工事」。
外構とは、門まわり・駐車場・庭・フェンス・アプローチなど、建物の外側にあたる部分のことをいいます。暮らしやすさや防犯、見た目の印象にも大きく関わってくるため、決して手を抜けない重要な工事です。
外構工事費用の目安はどれくらい?
外構工事の費用は、建築費の一部として考えられることが多いですが、具体的な金額には差があります。
外構工事の内容は、希望する設備やデザイン、敷地の状況によって大きく変動します。例えば、シンプルな駐車場や門柱のみの場合と、カーポートや植栽などを豊富に取り入れる場合では、費用感が大きく異なります。
このため、「外構工事=このくらいの金額」と一概に言えないのが実際のところです。自分たちが求める機能やデザインを明確にすることで、おおよその費用感を掴むことができます。
見積もりに「含まれていない」ケースも多いので注意
注文住宅の打ち合わせを進めていく中で、「外構工事が別途見積もりになるの?」と驚かれることがあります。
実は、多くの住宅会社では外構工事が本体工事に含まれないことがあり、別途見積もりとして提示される場合があります。そのため、住宅本体の予算が足りなくなってしまうことを避けるためにも、最初から外構費用も含めて予算を考えることが大切です。
後から追加料金で「駐車場や庭を整える余裕がない…」という事態にならないように、予算配分をしっかり検討しましょう。
外構工事で隣家とのトラブルを防ぎ、防犯効果もアップ
外構工事を後回しにすることは、予算が限られている場合にありがちなことですが、実は隣家との境界線トラブルを引き起こす原因になりやすいことをご存じでしょうか。敷地の境界が曖昧だと、隣家との間で何かと問題が生じやすくなります。例えば、どこからが自分の敷地かが不明確な状態では、フェンスや塀を立てた際に隣人との意見の食い違いが起こることも考えられます。
特に隣家との境界をしっかりと確定し、明確にすることが大切です。境界をしっかり整備することで、無用なトラブルを未然に防ぐことができます。また、フェンスや塀を設けることで、隣人との視覚的な区切りができ、互いに配慮する気持ちが生まれるため、良好な隣人関係を築くうえでも有効です。
敷地を整えることで、不審者が侵入しにくい心理的効果
また、外構工事の中で敷地を整えることは、単に見た目を美しくするだけでなく、不審者の侵入を防ぐ心理的効果もあります。整理整頓された敷地は、いわば「管理されている」という印象を与えます。このため、「きちんと整備されている家」には不審者が入りにくいという心理が働くのです。
例えば、庭やアプローチに雑草が生い茂っていたり、駐車場が乱雑であったりすると、逆に不審者に「ここは入りやすい場所だ」と思わせてしまうことがあります。しかし、外構を整え、敷地内をきちんと管理している家は、外部から見ると「見られている」と感じさせるため、不審者にとっては侵入のリスクが高いと感じさせるのです。
このように、外構工事は防犯対策や隣家との関係においても大切な要素であるため、予算内でできる範囲で整備を進めることが重要です。
費用が高くなりがちな外構工事のポイント
外構工事の中でも、特に費用がかさみやすいポイントには次のようなものがあります。
- カーポートやガレージの設置:車を守るためのガレージやカーポートは、デザイン性や機能性が豊富なため、選ぶ内容によって価格に差が出ます。
- 門柱・ポスト・宅配ボックス:セキュリティを強化するための設備や、デザイン性を重視した門柱・ポストなどは、こだわるとコストがかかる場合があります。
- アプローチの舗装:石材やタイルを使用したアプローチなどは、仕上がりが美しくなる一方でコストが高くなることがあります。
- 目隠しフェンス・塀の設置:プライバシーや防犯対策としてのフェンスや塀は、素材やデザインで費用に差が出ます。
- 造園・植栽:美しい庭を作りたい場合、樹木や芝生などの植栽にもコストがかかることがあります。
これらの部分をどこまでこだわるかによって、最終的な外構工事費用が変動します。
少しでも外構費用を抑えるための工夫
外構工事は自由度が高く、費用を調整しやすい部分でもあります。少しでもコストを抑えるために、以下の工夫を考えてみましょう。
- 一部DIYで仕上げる:例えば、植栽や砂利敷きなどを自分で行うことで、費用を抑えることができます。
- カーポートや物置は後回し:必要に応じて、最初から全てを整えるのではなく、後から追加することも検討できます。
- 目隠しや境界はシンプルに:高価な素材を避けて、シンプルなデザインのフェンスや塀を選ぶことでコストを抑えられます。
最初に「こだわりたい部分」と「必要最低限な部分」を明確にしておくことが、コストを抑えつつ理想の外構を実現するためのポイントです。
外構も家づくりの大事な一部として計画的に!
外構工事は、見た目や機能だけでなく、家全体の使い勝手や快適さにも大きな影響を与える重要な部分です。それにも関わらず、後回しにしてしまいがちなため、最初から外構を含めた予算をしっかり考えることが大切です。
予算を計画的に組み、必要な部分にこだわりを持ちながらも、柔軟に変更・調整できる部分も意識して、理想の住まいを形にしていきましょう!