「羽アリを見た!」それ、シロアリかもしれません。梅雨前後の季節になると、「家の中で羽アリを見た」「窓に羽アリが大量に集まっていた」といった声をよく聞きます。
実はこれ、シロアリ(白アリ)の羽アリであることが多く、家の老朽化や構造被害のサインかもしれません。
今回は、シロアリの被害や季節ごとの活動、羽アリを見かけたときのチェックポイント、そして予防法について詳しくまとめました。家を長持ちさせて無駄な出費を防ぐためにぜひお役立てください。
✅羽アリを見かけるシチュエーション例と注意点
春から初夏にかけて、羽アリを見かける機会が増えます。特に4〜7月の梅雨入り前後は「群飛(ぐんぴ)」と呼ばれる、シロアリの巣立ち行動が活発な時期です。
🌸 室内の明かりに群がる(夕方~夜)
- 時期:4〜7月頃
- 場所:リビングや玄関の明かりの近く、窓辺、照明器具の下
- 特徴:何匹も飛んできて、カーテンや網戸に大量に張り付いたり、照明下で死骸を見つけたりすることも
- 意味:「群飛」は巣が成熟しているサインで、放置すると被害が広がる恐れがあります。
🏡 窓のサッシや畳のすき間から室内に出てくる
- 場所:和室の床のすき間、窓まわり、浴室近く
- 特徴:動きが鈍く、数が多い羽アリがどこからともなく室内に現れる
- 意味:建物内部にすでに巣がある可能性が高いので要注意です。
ウッドデッキや庭の木材の近くに群れている
- 場所:木製フェンス、古い物置、ウッドデッキの下
- 特徴:木材のすき間からワラワラと羽アリが出てきたり、昼間でも大量に飛び立つことがある
- 意味:屋外の巣から羽アリが出ていても、床下や建物の構造に侵入するリスクがあります。
✅ 羽アリ発見チェックリスト-こんなとき要注意!
これらのシチュエーションに心当たりがある場合、以下のポイントをチェックしましょう。
- 室内に入ってくる羽アリの数や時間帯は?
- 羽アリの死骸や羽は確認できるか?
- 発生源となりそうな木製部分や床下に異常はないか?
👀 白アリの羽アリとクロアリの羽アリの違い
特徴 | 白アリの羽アリ | クロアリの羽アリ |
---|---|---|
体の色 | 淡い茶色~白っぽい | 黒~濃い茶色 |
くびれ | ほとんどない | はっきりとしたくびれ |
羽の大きさ | 4枚とも同じ大きさ | 前の羽が大きく後ろが小さい |
羽の形 | 長くやや楕円形 | やや角ばった形も多い |
※見分けが難しい場合は、写真を撮って専門業者に相談しましょう。
🚨 羽アリを見つけたときの初動対応マニュアル
- 冷静に観察
・何匹くらい?
・どこから現れた?
・時間帯、日数、頻度は? - 羽アリの死骸や羽を確保し写真を撮る
→ 種類判別の助けになります。 - 発生箇所付近を点検
・床の沈みやブカブカ感はないか?
・木部を叩いて空洞音がしないか?
・蟻道(シロアリの土の道)がないか? - 心配なら専門業者に調査依頼
→ アトリエイマジンでもご相談をお受けしています!
✅ シロアリが家に与える被害とは?
シロアリは木材を食べて家の構造部分を内側から侵食します。
知らずに放置すると建物の強度低下や傾き、ドアの不具合などのトラブルに発展します。
気づきにくいだけに、早期発見・早期対策が重要です。
✅ 寒冷地のシロアリ事情と季節ごとの活動
寒冷地では冬は安心と思いがちですが、床下や基礎部分は比較的暖かいためシロアリは冬でも完全には活動を止めません。
- 春~初夏(4~6月):羽アリが飛び立ち、新たな巣作りが始まる重要なシーズン。
- 夏~秋:湿度が高く活動は活発。床下の通気や換気に注意。
- 冬(12~3月):外気温は低くても床下などでは活動継続の可能性あり。寒冷地でも油断禁物です。
✅ シロアリ予防のポイント
✔ 床下の通気を良くする
✔ 濡れた木材や不要な木片を家の周囲に置かない
✔ 建物の基礎にひび割れがないか定期的にチェック
✔ 庭に古い枕木など木製のものを置かない(シロアリの温床になる恐れがあります)
✔ 定期的に防蟻処理を行う(築10年以上の木造住宅は特に重要)
市販の白アリ予防塗布剤について
白アリ予防のために、市販されている防蟻(ぼうぎ)用の塗布剤を使う方法もあります。ホームセンターや通販で購入でき、木材や基礎周りに直接塗ることで白アリの侵入を防ぐ効果が期待できます。ただし、効果の持続期間は限られており、定期的な塗り直しが必要です。また、塗布方法を誤ると十分な効果が得られないため、製品の説明をしっかり守ることが大切です。市販の塗布剤はあくまで補助的な予防手段であり、すでに白アリ被害がある場合や巣がある場合は専門業者による駆除・処理が必要となります。建物全体の防蟻処理を考えるなら、プロの点検や施工を活用するのがおすすめです。
✅ 家を守るための第一歩は「予防」と「早期発見」
シロアリは発見が遅れるほど被害が大きくなり、補修費用も膨らみます。
羽アリを見たらすぐにチェックし、心配な場合は専門業者に相談しましょう。
当社は、住まいの安心・快適さを守るため、定期点検や適切な予防・対策のアドバイスも積極的にご提供しています。
家を長持ちさせ、無駄な出費を防ぐことを目指すなら、ぜひ早めの対応を心がけてください。
気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。皆さまの大切なお住まいを守るお手伝いをいたします。
